スーパーヴィランのすっぴんを暴き『人間』にしてしまった「ジョーカー」

暗闇で立つジョーカー普通の映画レビュー
© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
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リヴァー・フェニックスって知ってますか?


キアヌ・リーヴスとレッチリのフリーの親友で、23歳という若さで亡くなった俳優です。


これに出てるイケメン子役がリヴァー。


こんにちは、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。


スクリーンで演じる4人目(たぶん)のジョーカーに選ばれたのは、リヴァー・フェニックスの弟、ホアキン・フェニックス


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ジョーカー

映画ランク:S


予告編はこちら

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監督トッド・フィリップス
脚本トッド・フィリップス
スコット・シルヴァー
原作ボブ・ケイン
(キャラクター創作)
ビル・フィンガー
(キャラクター創作)
ジェリー・ロビンソン
(キャラクター創作)
製作トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー
エマ・ティリンガー・コスコフ
製作総指揮マイケル・E・ウスラン
ウォルター・ハマダ
アーロン・L・ギルバート
出演ホアキン・フェニックス
ロバート・デ・ニーロ
ザジー・ビーツ
音楽ヒドゥル・グドナドッティル

本作の監督であるトッド・フィリップス『ハングオーバー!シリーズの監督なんですけど、ようこんな両極端な作品撮れるな。


ジャンルはだいたいこんな感じ。

アクション  ☆☆☆☆☆
ドラマチック ★★★★★
コメディ   ☆☆☆☆☆
ホラー    ☆☆☆☆☆
グロテスク  ☆☆☆☆☆
ミステリー  ☆☆☆☆☆


■あらすじ

ピエロ派遣会社で働くアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)

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彼は介護が必要な『アメリカン・ホラー・ストーリー』によく出てくるおばちゃん演じる母の面倒を見ながら、いつかコメディアンとして成功することを夢見ていた。


幼少期より患っているトゥレット障害により、感情が高ぶると突然笑い出してしまう症状をなんとか薬で抑えようと奮闘するアーサー。


しかし、福祉施設の解体により薬が得られなってしまったことと連鎖するように、彼の人生は悲劇であるとしか思えないようなことが起き続ける。

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ってな話。



■ジョーカーのオリジンに迫るヒューマンドラマ

「ジョーカーは薬品で漂白されちゃったのかい!」


「メイクなのかい!」


「どっちなんだい!?」


ってな具合でアメコミあるあるの「どの設定がオリジンなの?」問題がジョーカーにも起きているわけですが、本作は『ダークナイト』と同様にメイクをしている設定。


今までもジョーカーはいろんな背景設定を持たされてきましたが、今回はよりパーソナルでディープな部分に突っ込んで来ていて、ジョーカーとして覚醒するまでのお話

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そのため、アメコミ作品特有のド派手アクションはもとより、ジョーカーのケミカル方面の特殊技能なども一切登場せず。

そこら辺だけに期待して観ると拍子抜けする人もいるかもですが、ヒューマンドラマ・サスペンスとして非常に完成度の高い作品だと感じました。


今までの作品より、本当の意味でスーパーヴィラン、ジョーカーを”すっぴん”にしてしまった作品であるので、理不尽な狂気をジョーカーに求めている人からしたら複雑なのかもしれない。


そこがまた、

  • 善・悪、悲劇・喜劇などに対する価値観の違い
  • バットマンへのアンチテーゼ

をより浮き彫りにしているところが最高。



■ホアキン・フェニックスって誰?

彼が一番最初に注目されたのは、恐らくこの役。


(c)2000 DreamWorks LLC and Universal Studios.

『グラディエーター』のヘタレ皇帝、コモドゥス。


こんときに比べると今回めっちゃガリガリに絞ってきましたね。


『her/世界でひとつの彼女』あたりから演技の評価され具合がうなぎ登りの彼ですが、本作の演技でカンヌ、ゴールデングローブ賞あたりはもちろんのこと、オスカー像も余裕で狙えそう


ちなみに最初はディカプリオがジョーカー役の候補に挙がってたらしいけど、ディカプリオだとザ・スターすぎて先入観が仕事しそうだから、ホアキン・フェニックスでよかったと思う。



■劇中の曲がずっといい

アーサーの心境を表現しまくりでずっといい仕事してる。


これぞBGM。BGMってこうあるべき。



『ジョーカー』の評価まとめ

ホアキン演じるアーサーは悲壮感に満ち溢れていて、ジョーカーへと覚醒後は本当にかっこよくて最高だったんですが、本作だけではヒース・レジャー演じるジョーカーは越えられませんでした。(僕の中で)

©2014 Warner Bros. Entertainment Inc.

最初にジョーカーを演じたジャック・ニコルソンが、ヒース・レジャーに「(亡くなる前に)警告はしたんだ」って意味深な発言をしたことや、ヒースがかなり過激な役作りをすることから、“ジョーカーの呪い”が囁かれることに。

ただこの憶測は間違っていて、ヒースの死因ともなった「睡眠薬について警告をした」という意味だったとのこと。


新バッドマンの制作も決定しているし、ホアキンジョーカーが他DC作品とどう絡んでくるのか、はたまた全く絡まないのか気になるところ。


どちらにせよ、ジャレッド・レトは流れ弾でハチの巣にされそう。


かゆい
うま