韓国映画、「なんでそんなことするの?」ってタイミングで人死にがち。
こんにちは、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。
韓国エンタメが好きでちょくちょく観るんですが、自粛期間中に2本の韓国ドラマを観ました。
- 愛の不時着
- 梨泰院クラス
この2本。
両タイトルともに日本だとNetflixでのみ配信中(2020年6月時点)で、常にランキング上位に君臨しているヒット作。
本記事ではこの2作品を比較し、こういう人にはどっちがオススメかなどを書かせていただければと思います。
というより、どっちもめちゃくちゃ面白かったからただ記事にしたかっただけ。
※両作品の超序盤のネタバレを少しだけ含みます。
愛の不時着
まずは愛の不時着。
脚本 | パク・ジウン |
---|---|
監督 | イ・ジョンヒョ |
演出 | イ・ジョンヒョ |
出演 | ヒョンビン ソン・イェジン キム・ジョンヒョン ソ・ジへ |
■あらすじ
韓国の財閥令嬢で実業家でもあるユン・セリ(ソン・イェジン)は、パラグライダーでのテスト飛行中に、多少無理のある雑さ加減に竜巻に巻き込まれてしまう。
一命を取りとめたものの不時着した先は北朝鮮であり、そこで偶然出会った軍人のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)に助けられる。
ジョンヒョクは彼の率いる中隊のメンバーとともに、秘密裏にセリを韓国へと帰還させる計画を練り始める。
ってな話。
■『愛の不時着』のざっくり登場人物紹介
リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)
長身イケメン軍人童貞(推測)32歳。
クールだけど性格は優しく、実はすげぇ偉い総政治局長の息子で、「アベンジャーズのパンピーメンバーといい勝負できるんじゃね?」ってくらい戦闘力が高い。
つまり、異国の王子様の理想論を詰め込んだような高次元体。
※総政治局長は金正日氏の時代では北のトップ2、現体制においても確実にトップ5には入るくらいの偉さとのこと。
自分の地位や命を危険に晒しながらも、セリを韓国へ無事に帰そうと奔走するいい人。
ユン・セリ(ソン・イェジン)
スーパーセレブビッチ(推測)32歳。
ブラックアパレル企業を運営する韓国版パリス・ヒルトンみたいな感じを想像してもらえばOK。
北朝鮮に不時着するという大惨事に見舞われても尚、気丈に振る舞うことを忘れない。
持ち前の強さとジョンヒョクの協力を受け、北朝鮮内でも上手く立ち回り、韓国への帰還を目指す。
第5中隊メンバー
モブそうで実は重要なポンプ工事職人4人組。
左から
- ピョ・チス曹長(ヤン・ギョンウォン)⇒ネタ枠
- パク・グァンボム軍曹(イ・シンヨン)⇒イケメン
- リ・ジョンヒョク大尉(ヒョンビン)の後頭部
- クム・ウンドン初級兵士(タン・ジュンサン)⇒いじられ役
- キム・ジュモク中級兵士(ユ・スビン)⇒韓国ドラマ好き
セリとジョンヒョクに振り回される、序盤はちょっとかわいそうな人たち。
小言を言い合いながらも非常に仲が良く、中隊長のジョンヒョクを軸に固い絆で結ばれている。
韓国ドラマを勤務中にこっそり観ていて唯一韓国の文化を知っているため、ジュモクは解説役としても活躍。
この中で僕が一番好きなのはピョ・チス。
■『愛の不時着』の特徴
内容を一言で言うと、朝鮮版『ロミオとジュリエット』。
恋愛ものを盛り上げるには障壁が必要だけど、本作におけるそれは韓国と北朝鮮のお国柄問題。
宿泊検閲とか盗聴、とか「マジでこんな感じなの?」って思って脱北者のインタビュー読んだら
マジでこんな感じだし、ものによっちゃもっとひどい
リアルじゃなかったのは、銃に関する扱いとジョンヒョクみたいなイケメン軍人はいないってことくらい。北朝鮮の人たちにも観てほしい。
と語るほど、北朝鮮の実状をリアルに再現できているらしい。
韓国や北朝鮮の事情を知らない日本人の僕でも物理的には近いのに心情的には遠い2つの国について考えさせられることが多かったから、韓国や北朝鮮に住む人が観たらより一層心に響くものがありそう。
そして壮大なラブストーリー以上に本作の一番の良さだと感じたのが、メインの2人を囲むキャラたちの描写がすごく精巧である点。
- 第5中隊メンバー
- ジョンヒョクが住む村の人々
- ジョンヒョクの婚約者の親族
- セリの家族
など、悪役も良い人もみんなすごく生き生きしていて、後半になればなるほどそれがパンチとして効いてくる感じ。
作中くどいくらい出てくる“bb.q OLIVE CHICKEN”が食いたくて調べてみたところ、日本では笹塚と大鳥居にあるらしい。
なんでそんなとこに出店したの。
梨泰院クラス(イテウォンクラス)
次はこちら。
原作 | クァンジン『梨泰院クラス』 |
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演出 | キム・ソンユン |
出演 | パク・ソジュン キム・ダミ ユ・ジェミョン クォン・ナラ アン・ボヒョン |
■あらすじ
国内最大外食企業・長家(チャンガ)グループに勤める父親の転勤で転校してきたパク・セロイ(パク・ソジュン)は、クラスメイトをいじめる長家グループの御曹司チャン・グンウォン(アン・ボヒョン)を転校初日にぶん殴り一発退学となる。
ぶん殴り事件により退職に追い込まれても前向きに生きようとするセロイの父親だったが、交通事故に巻き込まれ命を落としてしまう。
交通事故の犯人はグンウォンであると確信したセロイは、グンウォンを再度タコ殴りにし即逮捕。
グンウォンと長家グループへの復讐を誓ったセロイは、獄中で壮大な計画を練り始める。
ってな話。
■『梨泰院クラス』のざっくり登場人物紹介
パク・セロイ(パク・ソジュン)
イガグリ頭童貞。
鈍感にもほどがあるウブボーイで、リ・ジョンヒョクとは違い作中だとフツメン扱い。
しかし持ち前の魅力と、内に秘める正義感&芯の強さでめちゃモテる。
シャバに戻ってから稼いだ資金で居酒屋「タンバム」を開店。
強靭な精神力、獄中に練った計画を駆使し、仲間とともに長家グループへ挑む。
オ・スア(クォン・ナラ)
指〇の上位互換(異論は認める)。
セロイと互いに惹かれ合うもなかなか一歩先に進まない様を見せつけ、視聴者をヤキモキさせるのが仕事。
イイ人ぶった立ち回りをしつつも自分が一番かわいいタイプだが、セロイの精神的支柱でもある。
チョ・イソ(キム・ダミ)
たまにいる何で人気があるかわかんない系インフルエンサー。
言うほどソシオパスじゃなくね?って感じるけど、作中ではソシオパス設定。
飲食店のレビューをSNSやブログにアップしてきた経験によりヒットする店の特徴や傾向に関する豊富な知識を培っており、店の方向性や内装、味のディレクションまでこなす。
正直絶世の美女という感じではないが、タンバムのマネージャーとしてセロイを助ける懸命な姿を見ているうちに、なんか可愛く見えてくる。
スアとセロイを巡る三角関係を繰り広げることになるが、スア派かイソ派で戦争が起こる可能性があるので注意が必要。
チャン・デヒ(ユ・ジェミョン)
食い方が汚い土下座大好きおじさん。
見切れてる息子グンウォンのパッパであり、長家グループの会長。
仕事自体はできるが、目的のためには手段を選ばない系のすごく敵役っぽい設定を持った人。
事あるごとにセロイの前に立ちはだかり、視聴者をハラハラさせたりイライラさせるのが仕事。
■『梨泰院クラス』の特徴
韓国ドラマが得意とする純愛特性を持ちつつも、さらに
- 三角関係
- サクセスストーリー
- 復讐劇
の要素も詰め込んだ贅沢さで、視聴者を飽きさせることのない作品。
土下座ワードで頭をよぎった人も多いかと思いますが、一言で表すなら「恋愛要素モリモリの半沢直樹」。
そして、
やっぱりそうなるよね!僕はわかってたよ!
って展開を繰り広げ視聴者を気持ちよくさせつつ、その予想のもう1段階上を見せてくれる手法にとてつもない中毒性を孕んでいる。
加えて、めちゃくちゃ展開が早く、テンポも良いところも特徴の1つ。
アメリカドラマだったら、学生時代、刑務所時代でそれぞれ1シーズン作るだろってくらいのボリューミーで衝撃的な展開を1話かそこらで終わらしちゃう潔さ。
復讐劇という1点にフォーカスしてもめちゃくちゃ面白いので、恋愛系が苦手な人も楽しめるはず。
そしてセロイを支える仲間たちのストーリーも非常に濃厚で、『愛の不時着』に負けず劣らずサブキャラの描き方が本当に上手い。
『愛の不時着』『梨泰院クラス』比較まとめ
どっちの作品も同じくらい面白いんですが、それぞれの作品がどんな人におすすめかという点についてまとめていきます。
■『愛の不時着』はこんな人におすすめ
- ガッツリ恋愛系が好きな人
- 泣きたい気分の人
- どっちかというと女性的思考を持ってる人
最後の項目は以下の理由から。
・魅力的な男性がいっぱい出てくる ・強くてかっこいい女性が出てくる ・逆輸入シンデレラストーリー的な設定 ※今の私はこんな生活だけど本当はセレブ的な
■『梨泰院クラス』はこんな人におすすめ
- ガッツリ恋愛系は少し苦手な人
- スカッとしたい人
- どっちかというと男性的思考を持ってる人
こちらも最後の項目は以下の理由から。
・異なるタイプで魅力的な女性が複数出てくる ・セロイの生き様が男から見てもかっこよすぎる
■強いてどっちが好きか決めるのであれば
『愛の不時着』はラスト数話の展開で一気に持っていく、言わば晩成型。
『梨泰院クラス』はロケットスタートが凄まじく、最後まで走り続ける早熟型。
ラストの展開は『愛の不時着』に、ラスト以外は『梨泰院クラス』に軍配が上がると感じていて、個人的には僅差で『梨泰院クラス』の方が好きでした。
ただこれは本当に人によると思うし、韓国ドラマを観慣れている人は『愛の不時着』の方が好きな人が多そう(な気がする)。
共通点としては、どっちの作品もメインの男が純粋かつド優しい。かつ刈り上げ。
突如バトルシーンに突入し、いざ戦うと強い(ジョンヒョクに関しては強すぎる)というところまで共通していて、韓国的には男性はちゃんと強くなきゃって感じなんでしょうか。
最後となりますが、正直言ってこの2作品を観るためだけでもNetflixに加入する価値はあると思います。
僕は断然イソ派です。
かゆい
うま