不老不死のためなら人魚も食いますよ、僕は。
こんにちは、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。
不老不死の肉体を持ち、陰ながら何百年も世界の平和を守る戦士たちの苦悩と戦いを描いたNetflix映画を観ました。
オールド・ガード
映画ランク:A
監督 | ジーナ・プリンス=バイスウッド |
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脚本 | グレッグ・ ルッカ |
原作 | “The Old Guard” グレッグ・ルッカ レアンドロ・フェルナンデス |
出演 | シャーリーズ・セロン キキ・レイン ベロニカ・グゥ |
■『オールド・ガード』あらすじ
不老不死の肉体を持ち、何世紀にも渡って世界の平和を陰ながら守ってきた4人の戦士たち。
彼らのリーダーであるアンディ(シャーリーズ・セロン)は、何百年と戦い続けてきてもなお紛争が絶えない世界を憂うとともに、自分たちの存在意義に疑問を感じ始めていた。
以前彼らに仕事を依頼した経緯のある元CIA工作員のコプリーは彼らの能力に気づき、能力を複製・利用しようと画策する。

同時期にアフガニスタンでテロリスト(っぽいヤツ)を追っていた米海兵隊員ナイル(キキ・レイン)は、犯人を確保するも喉を切り裂かれてしまう。
完全に致命傷を負ったはずのナイルが異常な速度で回復していくのを見て、海兵隊員たちはドン引きすることになるが…

ってな話。
※ここからネタバレを含みます。
■『オールド・ガード』の魅力
銃と近接戦闘術を組み合わせたアクションはもちろんすごいんですが、本作におけるアクションの一番の魅力は、アンディたちが古代の武器と近代の武器をどちらも愛用しているところ。
アンディは古代ギリシアやミノア文明の頃より使用されている両刃斧のラブリュス(現代版アレンジ)を愛用していて、他のメンバーも十字軍が持っているような西洋剣を所持。

特にラブリュスは古代より女性を象徴する武器や儀式用の道具とされてきたようなので、アンディが持つのにはピッタリといった感じ。
LGBTにおいては、ラブリュスがレズビアン主義やフェミニズムの象徴とされていて、女性や母系制の力の象徴とされている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ってWikipediaに書いてあるんですけど、アンディが立ち寄るドラッグストアの店員や、後述するクインとの関係性を観てると、アンディもレズビアンなのかなって思いながら観てました。
トレーニング動画も公開されてるので、これも観て。
■なぜ不老不死の身体を得るのか
作中では明確な答えは用意されてません。
彼らの身体をいじった科学者たちも大した成果を得る前にメメタァされてるし、過去に「能力を家族に移植しようとした際に手段が見つからなかった」と言っているため、本人たちも原因はわからず。
死ねる回数が決まっているわけでもなく能力は突然失われるとのことですが、途中までは老けるし、ナイルが自身の傷が治ることに戸惑ったりしてることからもわかるように、どうやら発現も突然起きる模様。
ただ、作中の描写から予想すると、どうやら人類のために大きな功績を残した際に何かしらの高次元の存在により「正義の味方」判定され、能力を付与されるといった認識で間違いなさそうと勝手に判断しました。
つまり、これは型月ファンならすぐ理解できるわけです。
彼らは「抑止の守護者」であると。
こう判断するとすごく辻褄が合うんですよね。
Fateオタクにここあたりを語らせると長くなるのですが、簡単に説明すると、
- 現在の世界を滅亡を防ぐための抑止力という概念があり、そのうちの1つが「アラヤ」
- 「アラヤ」は「人類の持つ破滅回避の祈り」、つまり人という種を存続させるための力
この「アラヤ」という抑止力のバックアップを受け、人類の滅びの要因を排除する者が「抑止の守護者」です。
Fateでの具体例はこの人。
アンディたちは自身が今まで行ってきたことが本当に世界平和の役に立っているのか疑問視しているのですが、アンディたちが知らないだけで助けた人物が後に多くの人命を救う功績を残していたりするなど、結果的に人類という種の存続に貢献していることが判明します。
このことを受け、彼らの能力の真相は
人類を救う功績を残した際に「アラヤ」的存在と無意識に「守護者」として契約し、役目を終えた然るべきときに契約は満了し、その能力を失う
といったものではないかと考えています。
終盤でアンディは不死の能力を失いますが、続編があれば何かしらの条件で再契約し、失った能力を取り戻すような展開もありそう…と予想。
原作読んだことある人がもしこのブログを読んでて、「この考察も予想も的外れだぞ」って場合はそっとしておいてください。
■『オールド・ガード』の真ヒロインはクイン
『オールド・ガード』と一緒に検索されているワードを調べてみたところ、登場人物では『アンディ』でも『ナイル』でもなく、断トツで『クイン』が一番多かったんですよね。
クインはこの女の子。

演じるのはベロニカ・グゥさんですね。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でファンに嫌われがちなローズの姉:ペイジ・ティコ役で注目された女優。
ベロニカ・グゥは英語名で、本来はゴー・タイン・ヴァンという名前で活動されているらしいので、そちらの名前で覚えている人もいるかも。
最後のジェダイでもバリバリのメインキャストというわけでもないし、本作でも出演時間は数分といった感じなのに存在感抜群で大人気な模様。
本作で彼女が演じるクインは、アンディが長らく孤独に戦い続けた末に初めて出会った自分以外の不死者。
魔女狩りの被害者を救おうとしているうちにアンディとクイン自身も魔女裁判にかけられ、「めっちゃ死なねぇじゃん、魔女確じゃん」ってことでアイアン・メイデンにぶち込んで水牢するという手段を取られてしまう、DIOみたいなのがクイン。

鑑賞中に誰しもが思う「どうせ生きてるんでしょ?」って予想通り、エピローグで彼女の生存が判明。
恐らくDIOと似たような境遇で復活を遂げたのでしょう。

『オールド・ガード』の評価まとめ
途中少し中だるみするけど、冒頭とラストの展開、何よりアクションには大満足。
ハネたら続編作る気モロバレの構成になっていたので、ぜひ続編を作ってほしいです。
かゆい
うま