グルメリポーターの中にはホント上手な方いますよね。
そんな一握りの上手な人に並ぼうとして、無理矢理何か言おうとした結果、全然的外れなことを言っちゃうこともしばしば。
リポーター『こ、このきゅうり…すごく甘いですね~!』
きゅうり農家『え…俺、すごく甘いきゅうり作っちゃったの…?』
リポーター『こ、この魚…肉みたいで美味しいですね~!』
板前『え…俺、肉みたいな魚料理作っちゃったの…?』
みたいな。
そして最もモヤる感想が、
今まで食べたことない味がします。
こんばんは、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。
よく言いますよね、新感覚アクション!、新感覚ホラー!!って。
本当に新感覚のときも、もちろんあります。
でもね、実際に観てみると大抵新感覚じゃないんですよね。
『(やべぇ…なんともコメントし辛い味だ…なんか言わなきゃなんか言わなきゃ)』
『今まで食べたことない味がします』
って言うグルメリポーターと同じでね、
どこをオススメしたらいいかわかんねーよ!!!
ってとき無理矢理捻りだした結果の『新感覚ホラー!!』ほど、悲しみを背負ったものはありません。
今回紹介する新感覚ホラー(という触れ込みの)映画はこちら
テリファイド
映画ランク:D
(残念ながら、特に新しい感覚は感じませんでした…)
公式がアップしてる予告編が見当たらなかったため、埋め込みは控えました。
もし興味がある人がいたら、検索してみてください。
原題:"Aterrados" 監督:デミアン・ラグナ 脚本:デミアン・ラグナ 出演:マキシ・ギーネ/ノルベルト・ゴンサロ
作品のジャンルはだいたいこんな感じですかね。
アクション ☆☆☆☆☆ ドラマチック ☆☆☆☆☆ コメディ ☆☆☆☆☆ ホラー ★★☆☆☆ グロテスク ★★☆☆☆ ミステリー ★☆☆☆☆
■あらすじ
舞台はブエノスアイレスの閑静な住宅街。
なんというか特徴のない顔をしたホアンは、『なんか声が聞こえますわコレ』と妻から不気味なことを告げられる。
何とも言えない微妙なリアクションを取るホアンだったが、それはこれから明らかになる怪奇現象の末端に過ぎなかった…!
次々と発生する怪奇現象!
それを解決せんと奮闘する研究チーム!
みんななんか顔が地味なんだけど、果たして僕は上映時間中に誰が誰だか把握しきれるのか!?
といった内容。
※ここから少しネタバレを含みます
■良かった点
・導入部分の盛り上げ方
一番最初のシーン、ちょっといきなり超常的で合成感丸出しな点を除いてはすごくよかったです。
そこまで怖くはないですが、サウンド面は良好で、血量もなかなかいい感じ。
・ホラー描写が豊富
Jホラーのようにジメジメ感&追い詰められるような感覚を刺激されるものや、ビックリさせるような描写など、様々な手法が用いられていた点はよかったです。
■惜しかった点
・ストーリー構成
確かに1本のストーリーとして成立はしているのですが、少し甘いように感じました。
良くも悪くも日本の「新耳袋」みたいなノリになってしまっているな…という感じ。
『コレをやりたい』『アレをやりたい』っていう1つ1つの描写は悪くないのですが、それぞれの繋がりが甘くブツ切りになっているような感覚で、観る側からするとその都度リセットされてしまいました。
ちなみに、ストーリーさえ考慮しなければホラーで視聴者を「怖がらせる」こと自体は、実はそこまで難しくないと思うんですよね。
本当に難しいのはストーリーという芯に5W1Hを固めていくことであって、その困難な過程を乗り越えた1部の作品が、世に残る傑作と成り得るのだと思います。
結末に関しても、本作は謎は謎のまま、最後までフワッとしてるのですが、これくらいのストーリー構成だと考察する気が起きず、『まぁどうでもいっか』と、別の作品に興味が移ってしまう人も少なくないと思います。
・オッサン3人の区別がつかない
いや、つくんだけどね実際は。
ちょっと油断してると
『アレ?こいつさっきまでこんなにシャクレてたっけ?』って思ったら別の人だった
みたいなことが頻発しまして。
これは僕だけかもしれませんけど、ホアンとウォルターとフネスの3人のキャラが立ってなくて、何度か混乱してしまいました。
『テリファイド』の評価まとめ
実はハリウッドリメイクが決定しているとのこと!
しかし、どうやら監督はオリジナルと同じ人が内定済らしい…。
冒頭は良かったものの、正直全体としては何とも言えない出来だった本作ですが、リメイク版では脚本とか演出を改善してもらって、「やりたいことのぎゅうぎゅう詰め」が解消されるのを期待しています。
かゆい
うま