「交通費を貰いながらチャリで通勤する」ことより罪の重いこと、
それはネタバレ。
どうも、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。
ネタバレって悪以外のナニモノでもなくてですね、正直「アンラ・マンユ」なんぞよりも絶対の悪。
わざとネタバレしようとしてくる魑魅魍魎の類はもってのほかですが、流れ弾的にネタバレを食らうことってありますよね。
まぁこれはしょうがない。
僕ははるか昔、バスの中で話すJKたちのせいで「シックス・センス
いやもうさすがに今となっては何とも思ってないので、機会があれば観ようかなって感じですが…。
そんなこんなで今回紹介する映画はこちら。
シャッターアイランド
映画ランク:S+
予告編はこちら
原題:"Shutter Island" 監督:マーティン・スコセッシ 脚本:レータ・カログリディス 原作:デニス・ルヘイン 出演:レオナルド・ディカプリオ/マーク・ラファロ
ジャンルとしてはだいたいこんな感じ。
アクション ★☆☆☆☆ ドラマチック ★★★★★ コメディ ☆☆☆☆☆ ホラー ★☆☆☆☆ グロテスク ☆☆☆☆☆ ミステリー ★★★★★
■あらすじ
連邦捜査官テディ(プリ男)とその相棒チャック(ラファ郎)は、とある孤島にどんより立つ精神病棟を訪れる。
その目的は女性患者失踪事件の捜査。
捜査を進めていくにつれ、この精神病棟が抱える秘密が露わになっていく…!
全ての謎を解くまで、この島を出れない。
みたいな。
※ここからネタバレを含みます
■公式ネタバレについて
どんでん返し系の映画って配給会社側が
『衝撃のラスト!』
『絶対に結末を誰にも話さないでください』
ってのを謳い文句にするじゃないですか。
まーこれがいいか悪いかは人それぞれ、作品それぞれだとして、このアピールがあまりに過剰すぎると逆効果になっちゃうんですよね。
むしろどんでん返しを全力で楽しませたいなら、純粋なストーリーとして変に身構えずに観てもらうべき。
どんでん返し系でよく名前の上がる本作ですが、日本ではWikipediaにも以下のように記載されているくらい、スーパー念押しされての公開となっていたようです。
日本では「衝撃のラスト」という触れ込みで宣伝され、上映前には「この映画のラストはまだ見ていない人には決して話さないでください」「登場人物の目線や仕草にも注目しましょう」という旨のテロップが入った。また映画の謎解きに集中するために「二度見キャンペーン」や原版に忠実な「超吹き替え版」の上映も行われた。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こんだけね、
『ラストやばいよ!』
『どんでん返しあるよ!』
『よく見て!ほらここ!ここ怪しいでしょ!ホラホラホラホラホラ!!!』
「二度見キャンペーン」…?
みたいなことをごりんごりんにされちゃうとですね、多くの人が
おや、これってもしかしておかしいのはプリ男の方じゃね…?
ってなっちゃう可能性高いですよねコレ。
僕はたまたまこのゴリ押し触れ込みは完全回避しつつ、幸運なことに何の前情報もなしにレンタルで鑑賞しました。
その結果、もちろん全力で楽しめましたとも!
プリ男はもちろんのこと、この時はそこまでの知名度だったかもですが、今となっては超有名俳優へとのし上がったラファ郎の演技も本当に素晴らしい。
その他作品の魅せ方、作りも言わずもがな。
文句なしの超優秀作品だと思います。
■問題のラストについての考察
ざっくりまとめてしまうとこんな感じ。
- テディの妻を殺した「アンドリュー・レディス」とは、実はテディ自身
- 妻を殺害した理由は、心を病んだ妻が3人の我が子を殺害してしまったため
- このことをきっかけにテディもまた心を病んでしまった
- テディは「アンドリュー・レディス」やその他架空の人物を作り出し、妄想を抱くようになる
- 一連の失踪事件捜査に皆が協力していたのは、ロールプレイング治療の一環
- テディにテディ=レディスである旨や、自身が犯した罪などの真相が語られる
最後にツルッパゲ院長から真相を語られるワケですが、この実験的ロールプレイング治療で改善が見られなければ、攻撃的行動が見られるテディに残された治療はもはやロボトミー手術のみ…。
そしてそして、ラストシーンでプリ男がこう言います。
『島を出よう チャック』
この発言でラファ郎は
『治療は失敗だはぁん!!』
と判断したような素振りを見せ、院長に合図。
釈放かと思った? 残念! ロボトミーでした!
となり、暗いBGMとともにラファ郎のもとから立ち去るプリ男…。
最も重要な考察点はここ。
恐らく大きく分けると以下の3つの捉え方に分かれるでしょう。
①「自らロボトミー手術を選択」説
始めに言っておくと、僕はこの説派。
ロールプレイング治療により、過去を思い出したテディ。
しかしその現実を受け止めたまま生きていくのは辛すぎる。
かつてその残酷な結末により心を閉ざしたのと同じくして、今度はロボトミー手術によって感情を殺し、人としての最期を迎えることを選択。
『モンスターのまま生きるか善人として死ぬか』
ラファ郎が院長達へ合図したことを確認した後のこのプリ男の台詞が、わざと妄想を抱いたままのふりをしているという一番の裏付けだと思います。
切なさ満載の微笑とともにラファ郎に問いかけるプリ男。
そして誰に強制されるわけでもなく、職員達とともに立ち去るプリ男。
そこには職員達、特にラファ郎への感謝が滲み出ているようにも感じられる。
しかし、その感謝や謝罪の気持ちを声に出すことはできない。
って解釈。
冒頭のこのセリフもフラグ&ブーメランとなってていい感じ。
②「実はテディこそが正しい!これはツルッパゲ達の陰謀だ!」説
この精神病棟には更なる秘密が隠されていて、捜査に来たプリ男を帰すワケにはいかない!
みんなで一生懸命演技して洗脳してやろうぜ!!
誰だろうと、わたしの永遠の絶頂をおびやかす者は許さない。決して。確実に消え去ってもらう
「帝王」はこのディアボロだッ!依然変わりなくッ!
ロボトミーで時間を消し飛ばしてくれるわ!!
という説。
この説は矛盾点も多いので、個人的には賛同できないかな?といった感じ。
③「残念!治療は失敗だったんだね!」説
ひねりなぞ無用!
テディがそう言うんなら仕方ない!サクっとロボトミーッ!!
『シャッターアイランド』の評価まとめ
こういうバコーン!と制作側が明確な答えを用意していない作品に関しては、正直どう受け取ってもいいと思います。
それぞれ個人の自由ですし、ああだこうだと考察すること自体が皆がこの作品に価値を見出している証拠でしょう。
頭ごなしに否定することなく、いろいろ視点や切り口を共有することも、映画の楽しみ方の1つですしね!
未鑑賞でここまで読んじゃった人はもうネタバレドバドバな状態なわけですが、何度も言うように本作は文句なしの超名作だと思うので、ぜひぜひ鑑賞していただけたら幸いってヤツです。
まぁまぁ体力使うので、集中して観れるときにでも!
かゆい
うま
■VOD/動画配信サービス
「シャッター・アイランド」が配信中のサービスはこちら(2019年5月現在)
※配信有無の詳細は各サービスをご確認ください。