ゾンビでも分かる!悪魔学 第2回「悪魔が生まれた理由」

天使と悪魔の間で悩む女性悪魔学
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『あー、おれデーモンになっちゃったよー』


『はぴばーすでい、デビルマン』


主人公がデーモンになるどころか、多くの原作ファンをデーモン化させた実写化映画、「デビルマン」(2004年)の名シーンである。


こんにちは、おはようございますの鯖です。よろしくお願いします。


一般的な「悪魔」ビジュアルイメージって言うと、こんな感じですよね。

  • なんか黒い
  • コウモリっぽい羽が生えてる
  • デカいフォークみたいなの持ってる
  • なんか笑ってていつも楽しそう

そして『何をしてくるのか』のイメージとなると、こんな感じでしょうか。

  • 悩んでいるときに悪事を働くよう囁いてくる
  • なんか夜中心に襲ってくる
  • 人間に憑依して暴言吐いてくる
  • ブリッジしたまま階段降りてくる

上記を見てみるとですね、「悪魔」というワードの知名度に比べ、

『いったい何してくるの?』

『そもそも誰?』

『オメー、どこ中?』

って部分についてはすごくふわっとしてる可哀想なヤツなわけです。


そんな可哀想な「悪魔」のためにも、今回は「悪魔が生まれた理由」と表して、
悪魔」という概念が生まれた経緯について書いていきたいと思います。



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■そもそも悪魔とは

まず「」という概念がありますよね。

「悪」:正しくないこと、よくないこと。

まぁこんな感じでしょう。

現代社会においては法に触れる行為、不道徳な行為にあたるかと思います。


よくある漫画のシーンにおいては、

・財布を拾った場合

『その財布の持ち主はきっと困っていますよ、交番に届けましょう』⇒正義。天使の囁き。

『届けたって感謝なんてされねぇぞ!これでガチャ回そうぜケケケ!』⇒悪。悪魔の囁き。

ってヤツですね。


この「」という概念が人格化されたものが、いわゆる「悪魔」ってものです。

つまり今流行りの擬人化。(ちょっと語弊はある)



■なぜ悪魔が生まれたのか

悪魔誕生に密接に関係してくるのが「一神教」という宗教のスタイル。

まずはここについて見ていきましょう。


大きく分けると宗教には「多神教」「一神教」というものがあると思いますが、それぞれの違いは文字通り、「神が複数存在する」のか「唯一神」なのかってとこですね。


多神教:日本神話、ギリシア神話、ケルト神話…etc.

一神教:キリスト教、ユダヤ教、イスラム教…etc.


この後者である「一神教」においては「神々の壮絶なるバトル…!」みたいなものは発生しません。

ギリシア神話における「ゼウス」のような、妙に人間っぽい欲望のままの行動とかもなし。


『ねー神っち~、さすがにイナゴ大量発生させんのヤバくない?』


『え~イナゴいいと思ったんだけどな、食べれるし。じゃあウェザー・リポートみたいに毒カエルにしとくわ~。』


みたいなやり取りも決して起こらない。


神こそが正義。間違いなど起こさない、「完全なる善」である必要があるワケです。


そこで生じる問題が1つ。ここが非常に重要。


何が「」であるかを説明するためには、相対的にこの世の「」を説明する原理が必要となってくる…。

そこで「」に敵対し、「」を体現する「悪魔」という概念が生まれることになります。



■悪魔の必要性

歴史上の「英雄」やエンタメ世界での「ヒーロー」を、「英雄」や「ヒーロー」たらしめる所以。


それは、あるときは敵対者という「」を倒したり、あるときは地球を滅ぼす自然災害という「」から人々を救うからですね。


みんな大好き「アベンジャーズ」だって誰も犯罪犯さなかったり、サノスがめっちゃいいヤツだったら「ヒーロー」になる機会自体がなく、小惑星が地球に来なければ「アルマゲドン」という作品自体が成立しないわけです。


それと同じで「一神教」という宗教のスタイルにおいては、絶対である「」の存在を確固たるものとするために、それに対立する「悪魔」という存在が必要不可欠になってくるんですね。


つまり、

「神」にとって「悪魔」という存在は、「根絶すべき対象」としつつも、自身のアイデンティティー確立のためになくてはならない、「持ちつ持たれつの関係」である―。

ってことですね。



悪魔が生まれた理由のまとめ

ここまで読んでくれた人の中に、僕と同じ下記の疑問を持つ方がいてくれたらすごく嬉しいのですが、


『そもそも本当に「神」が完全に善で、「悪魔」が完全に悪なのか』


この疑問については、また別の機会にでも。


かゆい
うま